ときめきマシンガン

夢見がちな性格なので教えてほしい

ジャニーズ・ワールドの門をたたくまで

ジャニーズ入門して3ヶ月くらい経った。3ヶ月前の自分と世界の見え方が違う。いやこれは誇張じゃなくてまじめに。それくらい、意識すると街中やテレビで遭遇しまくるし毎日事件が起こるのだ。今までスルーしてきたものが意味を持つドキドキ。昔から友達にはジャニヲタがいたわけですが、いったいなにがどうなってこのタイミングでこんなに前のめりになってるのか、しばらくしたらさっくり忘れてしまうだろうから今覚えていることをちゃんと書いておこう。


ジャニーズのコンサートいってみたいなーと思い始めたのは高校生の頃からでしょうか、中学生の頃はハマってる子もいるよなぁくらいに思ってにこにこしてたような気がします。2.5次元との距離のとり方がわかってきたのかもしれないね。未成年当時はやっぱりチケットもそれなりにするしそもそもチケット激戦なところにニワカ知識で行くなんて申し訳ないしどんな雰囲気かわからないから緊張するしファンの子に囲まれて振りコピも声援もうまくできなかったら殺られるんじゃないかって気がするしうちわなんて上手くつくれないまま混ざるなんてもしやドレスコード違反なのでは…と(だんだんおかしな方向に)考えていたのでなかなか機会がなかったのですが、中学からの友人に誘われて赴いた「タッキー&翼 10周年コンサート」がわたしの初ジャニ現場でした。2012年の9月。

もともとAKB中心に女子アイドルを愛でていたわたしは東京ドームのステージを見て、最初に掲げていた目標が叶ってしまったね、その先に何を見るんだろう、むしろこれからが勝負だよなあ、と思ったのです。続くことが必ずしも是ではないにしても。10年後が描ける?うーん。5年後は?3年後は?えーわからん……。これがわたしがジャニーズや宝塚に手を出していく最初の動機。エンタテイメントの強度ってなんだ。

タッキー&翼 10周年コンサート@東京ドームに行ってきた - ときめきマシンガン

2週間後、同じ東京ドームを会場にして行われたタキツバコンサート。同じように"人海戦術“でこれでもかと人を使うのに随分違うなあ、ジャニーズはうまいなあ、と思ったわけでした。ドームの中に川が現れたり(別に珍しくない)地上数メートルを飛んだり(別に珍しくない)火を噴いたり(別に珍しくない)します。ショー!って感じがありまくり。

このコンサートは滝沢秀明さんと今井翼さんだけでなくて、いろんな後輩グループがバックに付いたり自分たちの曲歌ったりMCで喋ったりしていたので、まるっと最近のジャニーズがなんとなくわかりました。が、曲は正直半分以上わからないし席が遠かったのもあって全然顔と名前が一致しないし、どういうところで沸けばいいのかその前提のコードも共有してないのでくっそーもっとわかったらおもしろいのに!!!と思ったんですね。なんかどうもリアデラって曲は重要らしい!とか空気で判断するしかないのです。

でもねー、それでも超楽しかったのですよ!前述の記事にも書いてますけど、とにかく音が途切れないし、ずうっと何かが起こってるからテンション高い状態が続くの。着替えや場転で待たされたりしないし、わー楽しいー、と思ってたら終わりました。なにこれもっといきたーい!!!!無条件に幸せになれるわ!こんなにわからなくても楽しいなんて!他のも見たいー!!

っていうかそもそも、このドームいっぱいのお客さんがひとつのグループだけじゃなくてジャニーズ事務所っていう総体が持つ歴史や文脈を当たり前のように共有してるの、それだけでヤバいでしょ。そんなヤバい集団とそのファンが50年も続いてるのおそろしいでしょ。いったい今まで何百万人の淑女を幸せにしてきたんだよ!!!やっぱりジャニーズ見ないとダメ!わたしの最近のもやもやを晴らしてくれるヒント絶対ある!


で、テレビやなんかでジャニーズの人が出てると早送りを止めて見るようになりました。しかし意識して見るとこの事務所のタレントの出演率の高いこと高いこと…。ジャニコン楽しかった~また行きたいよ~~といろんな人に言ってたら、次は12月、後輩の女の子が「フレッシュジャニーズJr.コンサート」なるものの同伴者を募集してました。

ジャニーズ事務所に所属するタレントは、入所するとまずジャニーズJr.としてスタートします。ダンスやパフォーマンスを磨いていって、集団の中でも前の方に、端っこよりも真ん中に、どんどん近づいていって芽を出していきます。もちろんはっきりヒエラルキーがあって、人気のある子はいろんなグループ先輩グループのバックについたりします。ファンもめっちゃ付きます。デビューがある種ひとつのゴール。必ずしも人気があればデビューできるわけでも、年功序列(ここで言う"年の功"は年齢ではなく入所してからの年月)で機会が提供されるわけでもない。で、このコンサートはCDデビューする前のジャニーズJr.の子たちだけでやるやつでした。それでも横アリですからね!規模がすごい。

しかしこれは……タキツバよりもハードルが高そうな感じが…! だってテレビとかあんまり出てないですからね。タッキー様と翼様はわたしでも存じあげていますよ。ますます知らない子ばっかりなのでは。はじめてのコンサートのあとからテレビを見ているとジャニタレを気にするようになったものの、それでも全然不十分じゃないですか。ニワカでも大丈夫なのかしら…。

と思ったところではたと気が付きました。そういえばAKBの女の子たちが名前のあるエキストラとして出演していた(婉曲表現)「私立バカレア高校」というドラマと映画、わたし見てたじゃん。このドラマはジャニーズJr.の中で今勢いのある子たちが何人か出てたんですね。このメンバーなら名前と顔がわかる。しかも今回のコンサートではわりとメインでパフォーマンスするみたいだ。ドラマで演じてたヤンキー役しか見てないし知らないから、むしろ本業を見たい!アイドルしてるのを見たい!

フレッシュジャニーズJr. IN 横浜アリーナ 2012に行ってきた - ときめきマシンガン

というわけでドキドキしながら横浜アリーナに向かったのですが、これも楽しかった。ほんとにねえ、知らなくても楽しい場所を作れるっていうのは本当にすごいですね。逆に、演出とか選曲とか曲順とかへの不満や分析や批評みたいな目が全然ないから、初見の方がある意味ピュアに楽しいって思えるのかもしれない。ビギナーズ・ハッピー!


そして偶然、この日は日産スタジアムでクラブワールドカップの決勝戦が開催されていたのですね(衆議院選挙の日でも、嵐の東京ドーム公演の日でもあった)。夜からのコリンチャンス VS チェルシー戦に備えて集まるサポーターの皆さんたち。非現実な横浜アリーナから吐き出されてきた着飾って浮き足立ってキラキラした女の子たち、昼間っから酒のんで歌ったり叫んだりしてるコリンチャンスサポの南米系のボーイズ&ガールズ、待ってろチェルシー!(イメージ)とギラついたお兄さんに連れられた大きめのユニを着たお姉さん、各々がアツい想いを抱えた奇跡の邂逅が新横浜駅で。やべえ。コンサートの後のふわふわした頭に刻まれた混沌としたハイテンションの共有っぷり、わたしはこれからもずっと覚えてる気がする。熱狂。もっと追いかけたい。覚悟決まった。

…っていうのは言いすぎですが。ここからわたしの勉強の日々が幕を開けました。ハマるよ、楽しいに決まってるわこんなの。過去の輝く遺産も、現在進行形で作られてる伝説も、追いかけて尽きることがない幸せ。


最近ジャニヲタもやってるの?とよく聞かれますがそれにはハッキリNoと言えて、なぜならわたしには「担当」がいないからです。女子ドルは生で見たらすぐ(むしろ映像だけでも)この子が好き、と言える、それは「推し」とほぼ等しい感情だけど、ジャニーズは言えない。言葉の重みがなんか違う気がする。いえいえ滅相もないです…という気持ちだとかハッキリ断言することを避けてる感じがある*1

なのでわたしはあくまでもジャニヲタ"入門"です。不束者ですがどうぞよろしくお願いいたします、とずっと思い続ける。わたしなんかと、みなさん全然熱量が違うわけですよ。もういくらでも話聞かせてほしい。ステージに立つ彼らのキラキラと同じくらい、ジャニヲタのみなさんから溢れ出す愛をおいしくいただきたいのだ。そのための共通言語を少しでも増やしたい、増えたらもっと楽しい気がする。そういう気持ちで今日もTwitterを追いかけるし録画予約しまくるしDVDを再生するし雑誌立ち読むし、コンサートに行きます。
その先に何があるかなんて知らん。でも世界の見方は変わる。それだけで超おもしろいからいいの。これ以上何を望もうか!

*1:このへんの肌感覚もうちょっと考えたい、「推し」と「担当」は、自分が一番好きな人、を指すという意味では同じだけど、背後に広がるものは全然別のように思う。