ときめきマシンガン

夢見がちな性格なので教えてほしい

「ニコニコミュージカル 千本桜」を見た

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ニコミュ第10弾千本桜

初日に見た人から「よかったよ!都合ついたら行きな!」と言われて、むむむそうなのか…と思って都合をつけて行ってきた。石田晴香さんが初音ミクをやります、と発表された際に非難の嵐だったことは記憶に新しいですね。ニコニコが舞台をつくっているというのはとっても未来がありそうなので見ておきたいなーと思ってからついにいけた!って感じ。ていうかニコミュってもう10回目とかなんだね…!すごいなあ。続けることに意味ってあるなあと思った次第でした。それについてはのちほど。


まず、ストーリーに関しては冷静に感想を書けないです。なぜならわたしは憂国の志士系がまるっと苦手だから!!!なのでそこは意図的にスルーする。

とにかく声声声。声のちから。あそこで人がしゃべっている、っていう迫力がこの生々しい大きさの箱の中だと、ほんとそれだけでぞくぞくする。銀座のビルの上にある300人くらいのこじんまりした劇場だったのだけど、足音が呼吸が目の前で聞こえる感じ!最近横アリとか東京ドームとか東京宝塚劇場だったから新鮮…!

プロローグのあと「千本桜」をキャスト総出演な感じで歌うんだけど……多幸感がすごすぎて、泣いた。最初にいきなり泣いてしまった。自分でもびっくりした。だって別に曲に特別思い入れがあるわけじゃなくて、キャストの子も特別に大好きな誰かというわけでもなくて、もっとミーハーな気持ちで見に来ていて、しかも話もまだはじまってすらいないのに…!!「光線銃で撃ちぬいて」!!!エモい!!!!

石田晴香さんの声のエネルギー、すごかった。耳の奥に残るあの声だけで明日も元気に過ごせそうなレベル。アイドルでもボーカロイドでもなくちゃんと初音未来さんだった。演技はアニメっぽい発声だったんだけど、歌のハスキーで艶のある感じとのギャップもすごくよかった。前の週の握手会で全然声出てなかったって聞いて心配してたけど杞憂すぎた。あまりに堂々としててとってもキラキラしてた。はるきゃん。

市川美織ちゃんのハマりっぷりもべらぼうによかった。鏡音鈴。金髪で顔が小さくてお人形さんみたい、細い足でふわふわと踊ったり走ったりする、薄い茶色の上品にスカートがふくらんだワンピースにボーダーの靴下、かちっとした赤いストラップシューズ!完璧や!少しも隙がない!みおりんはネタキャラに見られやすいけど器用でできる子だなー。舞台が予想以上に似合ってた。しゃべれないっていう設定だから動きでコミカルに魅せてて楽しかった。

長谷川愛ちゃんがきゃわいすぎて釘付け。最初の花魁衣装最高だ最高…!!!もっと見せてくれ…!体のラインがバッチリ出る赤い軍服もとってもかわいかった。歌もすき!普段から風男塾で低い声出してるからとっても安定してる。風男塾メンバーは普通に女性名での活動もあっておもしろいですね。愛刃健水くんは見たことあったけど、長谷川愛ちゃんにははじめて会いました。かわいいいいい

衣装もよかった。巡音流歌ちゃんの大正テイストのカフェのお給仕さん衣装がすっげーかわいかった~~ピンクのかつらもふわふわで出来がよく見えた。そういう意味だと未来ちゃんはヅラも衣装ももう少し舞台映えするようにできたんじゃないのって気が…!色も質感もなんかてらてらしてた。


とかいろいろ冷静に書いてきましたけど、もう、海斗役、主演の加藤和樹さんの輝きね…!
こんなの冷静でいられないです!!やられた!死ぬ!
背が高くて軍服似合うし殺陣もかっこいいし歌もガンガン歌うし声もいいし立ち姿だけで迫力あるしミュージカル俳優だねえ、舞台の人だねえ。
迷ってるファンの方もしいたらぜひ見てください…!って勝手にお知らせしたくなるくらい素敵だった。何度も出てくる殺陣がいつもかっこいいしソロナンバーもとってもよかった。上裸から軍服羽織って下からボタンとめてくサービスシーンもあったしさ…笑
加藤和樹さん、はじめて見たし名前も存じ上げなかったくらいなんだけど、マジでこの人のこの役見られただけで見に来てよかった感すらあった。AKBのメンバー出るって炎上したミュージカル結局どうなったの!?っていうミーハーな気持ちできたわたしですらこんなに心わしづかみに、骨抜きにめろめろにされてしまってファンのみなさまはいかほどか!

あまりにあまりにあまりにかっこよくて頭から離れなくて、観劇後の夜にTwitterで沸きまくってしまったのですが「ついに加藤和樹さんに気付いてくれたのですね!(大意)」みたいなリプライがたくさん来てびっくりした。みんな大好きだな!ファンじゃない人に絶賛されてて嬉しいです、みたいなリプライもいただいて、全然存じあげないのに勢いだけでこんなに書きつけてすみませんって思ってたけどそう言ってもらえて安心した笑。しかもテニミュだと氷帝・跡部の役だったんだね…なにそれ超見たいんですけど……誰かDVD…。

陸くんが頭おかしくなる演技もすごいよかったし、鬼龍院役の岸祐二さんは圧巻だった。やっぱり舞台ってバランスなのだなー…。小さめの劇場の規模にあわせてキャストの人数や美術や演出もつくられてて安心して見られた。変に話題集めたことを変に利用しないで粛々ときちんと舞台つくってる感じだった。

正直後半飽きていたけど、最後のフィナーレですべておさまった。なんていうかアレだね、「千本桜」めっちゃいい曲じゃないですか……!!(頭の悪そうな感想)いやでもほんとにかっこよかったんだよー!!!あそこだけ、最初と最後のみんなで歌うシーンだけ、何度も見たい。元気が出過ぎる。


普段AKBを見ているのでどうしても「石田晴香さんの出てる舞台」て気持ちで見ていたけど、客席は女の人が多くて、思えば加藤和樹さんのファンの方なのだなあきっと。これはでも…そうなるよねえ。わたしがファンだったら絶対見たいわ…!!

あと、チケット6800円てそれなりの値段するのにわりと若い女の子男の子が結構いて、いいなーと思った。学生にはわりと覚悟がいるお値段設定でしょう。

舞台とか芸術にお金を出すって価値観の問題だもんなー。ライブや映画とも違う心持ちだし、友達同士で遊びに出かけるときに今日は何する?ってときの選択肢にもならないし。少し奮発してお金を出して見るぞって決めてドキドキする気持ちになる人を下の世代に増やしていくのに貢献してるなら、ニコニコ発的なものって意味あるのかも?って思った。文化をつくるってそういうことかもしれない。

ニコミュ、また見に行きたい。わたしにも熱狂の端っこを味見させてほしい。何かが生まれる基盤になってるならすっごく大事なことだと思う、わくわくする。よく知らないからこそ、もっとかたちにして教えてほしい、見せてほしい。