アイドルとxxの深い溝
アイドルブーム終わらないかなあ。
この話とは直接はあまり関係ないのだけど。
なんでもアイドルに結びついた結論になっていらつく、とか、1周回ってアイドルいいよね!音楽好きが行き着く最後の場所だぜ!みたいなゴリ押し方にと閉口する、みたいな話って、対象は女子アイドルだよなと思う。マスメディア出すぎだろみたいな話だとAKBとももクロかな?って感じがしますが、もっと広い部分で世の中の話題になってる風に見せていてうっとうしい、って意味ね。なんかよくわかんないけどアイドルと組み合わせるの飽きたよもういいよ、ってところ。
わたしは男女問わずアイドル大好きだけど(というか、だからこそ、でしょうか)似た感覚よく抱く。正直これが一般的な趣味趣向だなんて全然思っていないし、ここが時代の最先端だぜ!社会をよくする鍵はここに!なんて露ほども思わない。ファンが集まるような場所ではいくらでも楽しく話すけど、それは特殊空間だと思ってるからであって、興味ない人も無理やり巻き込んでいきたい欲はない。だから、飽きたよ、というより、や、やめてよそんな…内輪なら楽しいけどそんなに間口広げなくてもね…!?(ハラハラ)って感じになる。
話を戻す。
そもそも日本の男性アイドル市場がジャニーズ寡占状態に近いのもあるし、ロックとかフェスの絡みや音楽性をどうこうって感じじゃないから少し文脈が変わってしまうけど、多分ジャニーズには「飽きた」って感覚抱いてる人少ないんじゃないかなって思う。
でも、改めてジャニーズ事務所の人が出てるテレビ番組をカウントすると、朝から晩まで死ぬほどある。朝の情報番組、お昼のいいとも、音楽番組、バラエティにトーク番組にドラマにニュースにスポーツ番組…すごい数だ。MCをやる中居正広さんも、ニュースキャスターをやる櫻井翔さんも、朝ドラの直後にスムーズにおばちゃんの心をつかみアイドル嫌いの我が母に「この子は好き」と言わしめるNHKの朝の顔・井ノ原快彦さんも、今さらウザいとか飽きたとか言われる対象でもなくきちんとタレント業をやりきってる。どんな役やったって「キムタク」でしかない木村拓哉さんも、映画ガンガン出まくってる二宮和也さんも、アイドル役者だからじゃなく自分の名前1本で批評される対象だもんね(がんばれ女優の前田敦子さん)。
アイドルとタレントの紙一重だけど深い溝。アイドルと役者のどうにもやっぱり深い溝。でも彼ら、ステージにたつと、ファンの前だと、正しくアイドルなんだよ。こっち側にも軽やかに戻ってこれるんだよ。その振り幅。「アイドルブーム」なんてものに流されない、完全にお茶の間に溶け込んでいるものを50年かけてつくりあげてきたジャニーズエンタテイメントの地盤はやっぱりすごいな…と思わざるを得ない。
もう少し引いて考えて、音作りのことで言っても、アイドルとなんちゃらの融合なんてぬるいこと言わないで全力でこっち側に引っ張る力、抜群だなって思う。ブラックミュージックとかクラブサウンドとかミュージカルっぽさとかいろんな要素入れ込みまくってきてるのに、変にぐちゃっとさせないで混ぜて混ぜて消化する手腕。ジャニーズの曲、にまるめてく技。槇原敬之がつくったってサカナクション山口一郎がつくったって、それはSMAPのものになるのだ。
「アイドルソング」はどんな音楽をもとにしてもつくれちゃうの、言い張れちゃうの、本当に偉大だなと思ってる。メタジャンルだよね。テクノとエレクトロとハウスの違いも正直あんまりよくわからなくても、この曲が好き、なら言える。楽しくライブも見られる。どっちの音楽性がどうこうなんて考えなくたってわからなくたっていい。客観的に数値的に優劣をジャッジする必要ないと、好きですは少し言いやすくなる。背伸びして講釈たれなくたってすむ。だって好きなんだもんね。
最近は女の子ラップが大好きで。
lyrical school / PARADE (MV) - YouTube
ライムベリー 発売記念イベント@渋谷CLUB CRAWL 2013/3/19 - YouTube
ジャニーズは動画貼らないでおくけど、歴史や音楽性を中心にひもとくこの本はとってもおもしろかった。話し手がみんな男性なのもよい。
- 作者: 大谷能生,速水健朗,矢野利裕
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2012/12/10
- メディア: 単行本
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